この記事では私が里芋栽培の経験を通して知った次の3項目についてまとめています。
少しでもお役にたてたら光栄です。
・里芋の収穫時期と見分けかた
・簡単で上手な里芋の収穫方法
・里芋の簡単な種芋保存法
目次
◆里芋の収穫時期と見分け方
❖地方による収穫時期の違い
里芋の収穫時期は、当然地方によって違います。
また、植え付けた時期によっても多少ずれます。
植え付けをしてから5〜6ヶ月後に収穫というのがおおよその目安です。
どこの地方においても、ぎりぎりの限界は冬の霜が降り始める手前までになります。
里芋は寒さに弱いので、霜に当たると品質が悪くなり、味も落ちるのです。
そうなると地方による収穫時期は
1.沖縄、九州、四国などの暖かい地域は:9月下旬から11月下旬まで(2カ月間)
2.東海、関東などの中間地域は:10月中旬から12月初旬まで(1.5カ月間)
3.北海道、内陸山間部などの寒い地域は:11月初旬から12月初旬まで(1か月間)
ぐらいになります。
その年の気候によっても違いますから一概には言えませんから、
収穫時期を外観でも見分ける必要があります。
❖外観による収穫時期の見分け方
1.葉が縮んで黄色になり、茎が垂れ下がっている。
2.葉に茶色や灰色の斑点ができている。
こうなったら、収穫時期が来たとわかりますから、
何日か晴れた日が続いて地面がある程度乾いた日を選んで、
遅れ過ぎないように収穫を始めましょう。
◆里芋を傷つけない上手な収穫方法(掘り方)
12月に入り里芋の葉が枯れてきました。
例年は里芋は夫が収穫していたのですが、
今年からは私が一人でしなければならなくなったので、
里芋に傷をつけず簡単に掘る方法を研究しました。
最初は里芋の株を一個ずつ回りを掘りくずして、シャベルを斜めに差し入れて、
里芋の株を持ち上げていたのですが、
どうも効率が悪いので一度にやってしまう簡単な方法を思いつきました。
それは里芋の列に平行に、
里芋から30㎝ぐらい離して両側に長い溝を掘るのです。
まず
1.里芋の茎を20㎝ぐらい残してノコギリガマで切り取り、茎と葉っぱを片付けます。

2.里芋の列の左端に立ちます(右利きの場合)。
3.下の写真のように、シャベルを里芋の株の方に向けて、
里芋の株から約30㎝離れた所(シャベルを持ち上げても里芋に当たらない距離)に差し、
さらに20~30㎝ぐらいの深さまで差し込みます。

4.シャベルの柄(持ち手)の先を下に押し下げると、
シャベルの中の土が持ち上がって溝ができます。
5.シャベルの中の土は左後ろに捨てます。
6.そうすると里芋に傷がつかずに土が少し取れて、
里芋の一部分が見えるようになります。
こうやって右端まで溝ができたら、今度は反対側も同様に溝をつくり、
溝が前後2列になるようにします。
7.溝が前後に2列できたら、今度はまた里芋の列の左端に立ちます。
8.里芋の株の下の溝からシャベルを株の下まで深く斜め下に差し込んで、
シャベルの柄(持ち手)を下に押し下げます。
9.すると簡単に里芋が株ごと持ち上がり、茎を持って収穫できます。

溝をつくることで、里芋の株の前後の土が少なくなり薄くなるので、
簡単に持ち上がるようになるのです。
力を入れなくても、どんどん面白いほど里芋の株が持ち上がって、
里芋に傷をつけることなく収穫できます。
◆里芋の簡単な種芋保存法
収穫が終わったらすぐに種芋を選んで保存します。
種芋には親芋を使う場合と子芋を使う場合がありますが、
かよばあちゃんはもう20年以上もの間、子芋を種芋にしています。
理由は簡単で、狭い場所にたくさん保存できるからです。
◆かよばあちゃんの簡単な種芋保存法
1.40㎝四方ぐらいの蓋(ふた)つき発泡スチロール箱を2つ用意します。
スーパーマーケットなどでもらえます。
2.里芋の収穫をするとき、発泡スチロールの箱も畑に持って行きます。
3.収穫が終わったら(途中でも可)親芋から子芋をばらして種芋にする芋を選びます。
傷口からばい菌などが入るので、ばらした時の傷口が一か所で、凸凹していない
上等な子芋を選ぶのがコツです。
4.発泡スチロールの箱の底に2~3㎝ぐらいの厚みに土を敷き、
選んだ子芋同士がくっつかないように並べて置きます。

5.その上に子芋が隠れるまで土をかぶせます。
6.その上にまた子芋を並べて土をかぶせ、箱がいっぱいになったらきっちりふた
をして終了です。
予備としてもう一つの発泡スチロールの箱にも同様に子芋を入れて自宅に持ち帰
り、気温が安定している屋内に別々に保存します。
我が家では1つは洗濯場、もう一つは物置においておきます。
これで次回に植え付けをするまで、なにもしなくても大丈夫です。
※注意)収穫の時に土が乾燥していた場合は水分不足になるので、3月ごろ1回
ぐらいじょうろで軽く水をやりましょう。
これで、ひと箱で約30~40個、二箱で60~80個の里芋の株用の種芋が保存できますから、
普通の家庭菜園では充分な量だと思います。
親芋を種芋にしたら、80個の種芋を屋内で保存するには吊るす場所もないですし
畑に埋めて保存するには深く穴を掘るのが大仕事です。
簡単で場所をとらず、悪くならないかよばあちゃんの種芋保存法は最高だと自負しております。
ぜひお試しください。
❖種芋保存に発泡スチロールの箱を使う理由
発泡スチロールの箱は98%が空気でできているので断熱効果が高く、蓋を
きっちり閉めても酸素不足になることはありません。
そのため、冬の寒さにも夏の暑さにも耐えることができ、乾燥も防ぐことができ
る最高の保存箱だと思います。
それに軽いし、無料で簡単に手に入るのもいいですね。
発泡スチロールの箱は種芋保存だけでなく食用保存にも使えます。
食用保存の場合も種芋保存と同様でいいのですが、きちんと並べる必要は
ないですね。
いい加減に土と混ざっていればいいです。
土に囲まれていれば乾燥することもないのに、かびもはえず、腐ることもありません。
20年以上里芋を栽培していて、種芋がダメになったことはほとんどないです。
土には強力な殺菌作用があるのではないでしょうか。
もちろん殺菌剤など一切使用していません。
◆まとめ
この記事では
◆里芋の収穫時期と見分け方
・地方による収穫時期の違い
・外観による収穫時期の見分け方
◆里芋を傷つけない上手な収穫方法(掘り方)
里芋の列に平行に溝を作ることで、里芋に傷をけることなく
簡単に里芋の株を掘る方法(1~9項目)。
◆里芋の簡単な種芋保存法
・かよばあちゃんの簡単な種芋保存法
・発泡スチロールの箱で保存するメリット
について記述しました。
少しでもお役にたてたら光栄です。