心臓カテーテルの妙手である三角和雄医師が、カンブリア宮殿3月22日(2018年)「すご腕ドクターSP」に登場しました。
心臓カテーテルで連続日本一の症例数(年間3000件)を誇り、高度治療も世界一と言われています。
そんな三角和雄医師の経歴と評判や、世界トップクラスのカテーテルの高度治療法について調べてみました。
目次
◆三角和雄医師の経歴
三角和雄医師の画像、プロフィールや経歴、資格や受賞歴は、
医師・病院と患者をつなぐ医療検索サイト「メディカルノート」
(https://medicalnote.jp/doctors/150613-000002-HZMOHM)
から抜粋、参考にしました。
❖三角和雄医師のプロフィールと経歴
1982年 東京医科歯科大学医学部医学科卒業、同学部第三内科勤務、
1983年 国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院第一内科勤務、
1984年 東京医科歯科大学医学部第三内科勤務、1985年 イリノイ大学医学部シカゴ校留学(心臓血管病理)、
1987年 ニューヨーク医科大学リンカーンメディカルセンター内科レジデント、
1993年 グッド・サマリタン病院心臓内科クリニカル・フェローなどを経て、
1996年ハワイ大学医学部内科(循環器部門)臨床助教授・開業、1998年帰国。
医療法人社団木下会・千葉西総合病院心臓センター長
循環器科主任部長(ハワイ大学臨床系助教授併任)
2000年千葉西総合病院副院長、
2003年東京医科歯科大学臨床教授、
2004年千葉西総合病院病院長。資格・受賞
日本国医師免許 医学博士
米国カリフォルニア州医師免許
米国ハワイ州医師免許
その他多くの日本および米国の専門医2010年 紺綬褒章
2012年 紺綬褒章
ベストドクターズ
すさまじい経歴です。あまりの変化に驚くばかりです。
有能な人というのは、こんなにも変わるのですね。
❖米国や日本の研修医制度について( )内は日本の呼名。
研修医制度は、色々変化して、まだはっきり定まっては
いないようですが、おおよそ。
インターン(初期研修医)
レジデント(後期研修医)
クリニカル・フェロー(高度専門医療研修医)
としているところが多いです。
必ずしもこの通りではないですが。
◆三角和雄医師の評判は
心臓カテーテル治療で、日本トップクラスの治療件数を誇る三角和雄医師は特に高度なカテーテル治療である「ロータブレーター治療」の件数は世界一です。
医師の相互評価によって選出される「ベストドクターズ」に選ばれるほど国際的にも高く評価されています。
三角医師は小学生の時、リュウマチ熱にかかり、半年間学校に通うこともできず痛くて苦しい思いをしたそうです。
そんな三角医師をお医者さんが一生懸命治療してくれたことから、「ぼくも大きくなったら立派な医者になって、病気で苦しんでいる患者さんを助けたい」と決心したのだとのこと。
その夢を実現して、いつも患者さんのことを考えて病院に泊まり込むことも多いりっぱな先生なのです。
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◆世界一のカテーテル高度治療法(ロータブレーター治療法)とは
❖普通のカテーテル治療法
心臓に栄養を与える血管(冠状動脈)が狭くなったときに、その狭窄部を
風船付きの細い管(カテーテル)で広げて血流をよくするのが、心臓カテーテル治療法です。
そのやり方は、手首の動脈から直径1.7ミリの風船(バルーン)付きの細い管(カテーテル)を挿入して、心臓の周囲を取り巻く冠状動脈まで到達させ、狭くなったり詰まりかけている血管内腔で風船(バルーン)を膨らませて血管内腔を拡大して血流を良くするのです。
画像1.カテーテル治療によって狭窄が広がる様子

再び血管が狭くならないように、カテーテルに網目状の金属の管(ステント)をかぶせて運び、ステントは狭窄部に残してくる方法もよく使われます。
画像2.金属を網目状の管にしたステント
画像引用元:国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
❖カテーテル高度治療法(ロータブレーター治療法)とは
狭心症や心筋梗塞などは、悪玉コレステロールが心臓の周りの血管(冠動脈)の内側にへばりついて硬くなり、血管の内腔が狭くなるので血液が流れにくくなって発症します。
進行するとコレステロールが石のように硬くなり、バルーンやステントなどで血管を広げることができなくなってしまいます。
そんな時に、先端にダイヤモンドの粒子をまぶしてあるドリル(ロータブレーター)を高速回転(1分間23万回)させて硬くなった血管の壁を少しずつ削って血管を広げるのが、カテーテル高度治療法(ロータブレーター治療法)なのです。
ロータブレーターは、使用効果は絶大ですが、血管を破るなどの重大な合併症が起こる可能性があるので習熟した医師が行わなければなりません。
千葉西総合病院では、ロータブレーター治療において世界一の技術を持つ三角和雄医師が若手医師達に徹底した教育を行って、多くの優秀な循環器内科医師を輩出しているのです。
下の動画は実際にロータブレーターを施行している録画です。(引用元:千葉西総合病院ホームページ)
ロータブレーター(高速回転ダイアモンドドリル)は ボストン・サイエンティフィック社の商標です。
ロータブレーターを使って狭くなった冠動脈を拡げる方法は、1997年に厚生省より認可されています。
◆カテーテルのメリットと狭心症や心筋梗塞の前兆
カンブリア宮殿で、三角和雄医師がカテーテルのメリットと狭心症や心筋梗塞の前兆についてそれぞれ4つずつ語っておられたのでメモしておきます。
❖カテーテルのメリット
1.患者の負担が少ない。(傷口が小さい)
2.痛くない。(手首から細い管を通すだけなので)
3.入院期間が短いので、医療コストが安い。(普通は1泊2日)
4.社会的負担が少ない。(土日で帰れるので、会社を休まなくていい)
昔は胸を切り開いてバイパス手術をしていたのですから、夢のようですね。
❖狭心症や心筋梗塞の前兆
「早歩き」「階段や坂道を歩く」「重い物を持つ」「口論する」
など、これら4つのどれかで、
「胸がぎゅっとしめつけられたり、何かが乗っかっているような気がしたらすぐに循環器科のある病院で受診しましょう」とのことです。
ちなみに、千葉西総合病院では予約なして診察してもらえ、必要ならその日のうちにカテーテル治療をしてもらえるのです。
そのために一度に6人の手術ができるように、宇宙戦艦ヤマトのような設備が整っています。
◆まとめ
三角和雄医師のスーパーぶりもすごいですが、血管の中を通るような小さいドリル(ロータブレーター)を開発したボストン・サイエンティフィック社の技術にも驚きました。
小学生のときに患ったリュウマチ熱で苦しんだ三角和雄医師が、そのとき一生懸命治療してくれたお医者さんに感謝して、将来は医師になって病気で苦しむ人を
助けたいと決心。
その夢を実現して世界一の医師になった物語(漫画)には感激しました。
三角医師の半生を描いた著名ドクターの漫画ドクマンはこちら⇒
「ソルジャー・ドクター/三角和雄」
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