2018年6月14日のカンブリア宮殿は、入居率98%のサービス付き
高齢者向け住宅「銀木犀・ぎんもくせい」についてでした。
現在千葉と東京で9カ所を展開している株式会社シルバーウッド
が運営者です。
入居時の費用ゼロ円!家賃、共益費、食費、生活支援サービス込
みで月々20万円くらいから。
入居者の平均年齢は85歳で、重度な認知症の方も受け入れてい
るのですが、何故か入居すると元気になったりするとのこと。
見学したら思わず住みたくなると評判の「銀木犀」は、今までの
高齢者住宅(老人ホーム)のイメージとは全く異なる新発想の新
しい形なのです。
看護師として老人ホームで働いたことがある筆者にとっても目から
うろこの番組でした。
なによりも驚いたのは、要介護認定を受けているという入居者たち
が生き生きと生活していることでした。
「銀木犀」に入居すると元気になるという秘密を解き明かそうと
思います。
目次
◆「銀木犀」の入居条件と料金プランは
❖「銀木犀」の入居条件は
年齢は場所により異なりますがおおむね、60歳から65歳以上。
要介護度は全施設で 1~5で認知症でも入居できる。
居住の権利形態は賃貸方式で個室や二人部屋がある。
「銀木犀」の所有会社シルバウッドのホームページには
入居条件ではないですが、
「こんな方のために銀木犀が誕生しました」と書かれています。
・自宅での介護が困難な方
・一人暮らしで将来が不安な方
・病院を退院後の住まいを探している方
・特養・老健への入居待ちの方
・寝たきりや認知症の方
・プライベートの時間を大切にして個室で生活したい方
・バリアフリーでないため、自宅での生活が困難な方
❖料金プラン
住宅の場所や部屋によって料金は異なりますが、最近の例では
入居金はすべての施設で 0円
月額費用は、賃料、管理費、介護上乗せ金の合計でが計上され
ています。
キッチン付きの部屋では自分で料理する人もいますので、
食費と水道光熱費は別契約です。
番組では、食費も入れて金木犀でかかる全費用は約20万円なので
お小遣いも入れて、年金でまかなえると一人暮らしの男性が
語っていました。
我が家でも、万が一、筆者が先に逝くようなことがあれば、夫は
年金でまかなえる銀木犀に入居すればいいかなと思いました。
そうすれば、子供たちに迷惑をかけないですみます。
でも、いつも満杯のようですから、入れるかどうかが問題ですね。
●食費と水道光熱費以外の月額費用
銀木犀柏 千葉県柏市
月額:13.9~16.6万円
銀木犀東砂 東京都江東区
月額:12.6~15.4万円
銀木犀鎌ヶ谷 千葉県鎌ヶ谷市
月額:11~11.5万円
銀木犀西新井大師 東京都足立区
月額:14~28万円
入居金が0円というのと、賃貸形式というのがいいですね。
都合で契約解除が楽ですから。
食費と水道光熱費で6~7万円ぐらいとのことですから
なんとか年金で暮らせる人が多いようです。
◆「銀木犀」の入居者が元気になる理由
今までの老人ホームは、入居すると、だんだん元気がなくなる人
が多いのが普通だと思っていましたが、「銀木犀」はどこが違う
のでしょう。
「銀木犀」は「サービス付き高齢者向け住宅」(通称「サ高住」)
です。
「サ高住」は、賃貸住宅なんだけれど、必要に応じて介護や医療、
食事などのサービスを受けることができる高齢者向け住宅のこと
なんです。
日本では、2011年に登録制度ができ、サ高住が徐々に増えてきて
いるそうです。
老人ホームとサ高住は違うのですね。
さて、銀木犀」の入居者が元気になる理由は
①自由だから元気になる!
老人ホームとの違いは、管理をしないこと。
多くの老人ホームでは玄関に鍵をかけます。認知症の人が外へ
出て行って危ないからです。
しかし、銀木犀では玄関に鍵をかけないのです。認知症の人が
出て行ったとしても自分の居場所があるとわかると帰ってきて
くれるようになるのだそうです。
「世間の人は、高齢者が出て行くと“徘徊”と呼びますけど、
僕たちにとっては“お散歩”ですから」と社長の下河原氏は
言います。
管理をしないのは鍵だけでなく、食事の管理も極力しません。
老人ホームでは食事を職員が持ってきてくれますが、銀木犀で
は、自分でできることは何でも自分でやります。
もちろんお酒も飲めます。
食事は1階の大部屋で皆で食べます。コミュニケーションが
大事だからです。
お部屋も全部ヒノキでできていて良い香りがするとのこと。
写真引用元:株式会社シルバーウッド
銀木犀はあくまでも賃貸住宅ですから、高齢者の生活から自由を
取り上げる権利はないという考えなのです。
助けが必要な時は入居者同士で助けあい、職員はなるべく遠く
から見守るだけ。
脱お世話型の介護が鉄則なんだそうです。
自由で干渉がないので、趣味を楽しんだり、庭の花の世話を買っ
て出たご老人は、杖をついていたのに、杖が不要になり、一日
6000歩あるけるようになったとか。
管理は意欲を失い、生きる意欲も失わせることになるので基本的
には管理しない。
本当に必要なサポートだけ本人が望む場合に行うのが鉄則です。
②誰も特別扱いしないから元気になる!
迷子札を首にかけて、自由に散歩。
道がわからなくなったら、コンビニで銀木犀に連絡してもらう。
認知症の人も特別扱いしない。
③地域住民との交流があるから元気になる!
銀木犀は地域に開かれています。建物の一部が駄菓子屋になって
いる銀木犀があります。
店番をするのは入居者のAさん。駄菓子やの店番をするうちに、
歩くのに歩行器が不要になったとか。店に毎日やってくる小学生
と接するのが生きがいと楽しみになっています。
また銀木犀食堂も地域に開いています。
ママ友たちが子供たちをつれて食堂にくるので、居住者のご老人
たちとのコミュニケーションを楽しめます。
まさに地域に生活の場があるんですね。
社長の下河原さんは、駄菓子屋や食堂で利益を出そうとはしてない
ですが、銀木犀を知ってもらって、最後は銀木犀でと思ってもらう
ためでもあるそうです。
下河原忠道(シルバーウッド)の経歴は?福祉に向いたきっかけは?
◆介護施設・高齢者向け住宅を選ぶ参考本
下記の画像やリンクをクリックすると、他に多数の関連本が見つかります。
◆まとめ
銀木犀は、賃貸住宅なのだから、過干渉はしない。
自分でできることは自分でやる自由がある。
老人ホームは鍵をかけることがまず第一で鍵をかけ忘れて、入居者
様に何があったら大変なことになると、いつも言われていました。
なので、銀木犀では昼間は鍵をかけないで自由に出入りすると知り
本当にびっくりしました。
元気になる理由
①自由だから元気になる!
②誰も特別扱いしないから元気になる!
③地域住民との交流があるから元気になる!
どれももっともだなあと納得しました。
認知症の人が迷子札を首にかけて自由に外出し、わからなくなったら
コンビニに入り、銀木犀に連絡して迎えに来てもらうという方法には
感心しました。
コンビニに入ることを覚えていられるのでしょうか。
散歩ができるぐらいの認知症ならできるのでしょうね。
銀木犀は認知症の研究もすごいようです。
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